2024.10.22
その他
10月になり、朝晩はすっかり涼しくなりました。
夜には虫の声が聞こえ、もう「秋」がはじまっていますね。
さて、秋といえば、必ず使われるフレーズが「〇〇の秋」です。
スポーツの秋、食欲の秋・・・いろいろな秋がありますが、
やはりここは明倫らしく「読書の秋」をとりあげてみましょう。
皆さんは、読書は好きですか?
漫画なら読むけど、読書は・・・?
本当は好きなんだけど、部活に、宿題、塾と時間に追われてなかなか読めないって人もいるでしょうか?
しかし「国語力を上げるために読書をしよう」とか、「漫画ばかり読んでないで本も読みなさい」
なんてセリフ、耳にタコができるくらい聞きますよね。
でも、読書が嫌いな人には、そもそも「何の本を読んでいいかわからない」という人も多いのではないでしょうか?
そんな人に、お薦めする小説家がいます。「重松清さん」です。
なぜ、お薦めかというと、勿論、内容が面白く、読みやすい、また、中高生の皆さんの
日々の悩みや心の痛みに寄り添うような作品をたくさん書いておられるという点が挙げられます。
そして、もうひとつ。
重松清さんの作品は「入試によく取り上げられる」のです。
では、どうして重松清さんの作品が、よく入試でとりあげられるのでしょう?
それは、先にも述べたとおり受験生である皆さんと同じ「小学校高学年~中高生を主人公にした作品が多い」ことと、「心情表現が巧みな作家さんである」ということではないでしょうか?
国語の小説読解の設問によくありますよね?
「~の部分は主人公のどういう感情を表現したものか、選びなさい」って問題。
そもそも小説家の皆さんは、嬉しい時に「太郎は嬉しかった。」とか、悲しい時に「花子は悲しくて泣いた。」とか書いたりしません。
「太郎は、心臓が体の中を跳ねまわっている気がした」とか、
「花子は胸が苦しくなり、ポトリポトリと、膝が湿っていくのに気づいた」とか、私は小説家ではありませんのであまり上手に書けませんが、直接的な表現を使わずに、登場人物の心情を表現するわけです。
これが上手=入試問題にしやすいのが「重松清さんの作品」なんですね。
どうですか?少し読んでみたくなりましたか?
他にも「あさのあつこさん」なども、入試における頻出作家さんの一人ですし、
「朝井リョウさん」を取り上げた学校もあったようですね。
「入試によく出るから読む」なんて、少し、下心がありすぎる気もしますが、
それ以上に「読んで良かった!」と思える作品であること間違いなしです。
長い作品が苦手という人は、重松清さんの作品の中でも「ナイフ」や「ビタミンF」などの短編集から手に取ってみては?
秋の夜長に、勉強の息抜きとして、ぜひ、楽しんでみてください。