こんにちは。
明倫ゼミナール中学受験コースです。
今回は新千円札のデザインに肖像が使われる北里柴三郎についてです。
土の中には破傷風菌という細菌が住んでいます。
屋外でけがをして、傷口から破傷風菌が体内に入ると、
破傷風菌の出す毒素によって、
神経がおかされけいれんや呼吸困難などを起こし、
死にいたることがあります。
この破傷風は、
北里柴三郎が破傷風菌の血清療法を完成させる前は、
非常に死亡率の高い病気でした。
動物には、細菌やウィルスが体内に入ってきたら、
それを無毒化して体外に出す力が備わっています。
その働きをする時に体内で作られるのが「抗体」です。
北里柴三郎は、破傷風菌を少しずつ動物に注射していくと発病せず、
抗体ができていることを発見しました。
その動物の血清(血液から固まる成分を除いたもの)を他の動物に注射すると、
その動物も破傷風にかかりませんでした。
こうして、破傷風菌の抗体を含んだ血清を作り出すことで、
破傷風から人の命を守ることができるようになりました。