こんにちは。
明倫ゼミナール中学受験コースです。
6年生は国会について学びました。
その中で「弾劾裁判所」についても習いましたが、
今月3日に弾劾裁判で罷免(ひめん:やめさせること)された裁判官がいます。
SNSで不適切な投稿を繰り返したことが、
裁判官としてふさわしくない行為ということが理由のようです。
罷免された裁判官は戦後8人目ということですが、
罷免されると今後5年間は、
裁判官・検察官・弁護士になることはできないという重い処分となります。
弾劾裁判所は唯一の裁判所で上級の裁判所がないため、
判決に不服があっても「控訴」することができません。
(罷免に該当する事由がなかったと証明されれば、資格の回復があります)
今回の決定には、それほど重い処分に該当する行為なのかという意見や、
裁判官という特別な地位にある者が裁判に関する投稿をした特別な事案とする意見
などがあります。
さて、そもそも弾劾裁判所についてですが、
中学受験の勉強では、
裁判官をやめさせるかどうかを国会で裁判すると習います。
何となく国会議事堂の会議場で裁判をするイメージですが、
実は参議院第二別館という国会議事堂の近くの建物の中に、
弾劾裁判所が設置されています。
6年生の皆さんは最高裁判所の大法廷の写真を見たことがあると思います。
それをもっと簡素にした感じの部屋です。
最高裁判所大法廷は正面に15人の裁判官の席がありますが、
弾劾裁判所は14人の席になっています。
これは衆議院議員7人参議院議員7人が裁判員として座るのです。
偶数ですから意見が半々になる可能性がありますが、
その場合は過半数になるまで評議が続けられます。
ただし裁判官を罷免する場合は3分の2以上の賛成が必要となっています。
裁判官は法律・裁判の専門家ですが、
自分を弁護してもらう弁護人をつけることができます。