こんにちは。
明倫ゼミナール私立中学受験コースです。
宮沢賢治の「オツベルと象」は中学校の教科書(教育出版)や中学受験用のテキストでも、
お目にかかることがあります。
ずるがしこいオツベルが、
ふらっとやってきた純心な白象を言葉たくみに利用して働かせます。
ふらふらになった白象を仲間の象が助けに来て、
オツベルはくしゃくしゃにつぶされるというお話です。
仲間の象が白象を助けに来た時にオツベルは寝ていました。
そして「からすの夢」を見ていました。
真っ黒なカラスは墓場や死をイメージさせて印象の悪い鳥だと思います。
夢占いでは、からすの夢は「恐怖」「不安」「悪いことの起こる予感」などの意味があるそうです。
くしゃくしゃにつぶされるオツベルが直前に見た夢としてはふさわしいですね。
しかし、最近の小中学生はあまりカラスを不吉な鳥と思っていないのかもしれません。
カラスのイメージを子どもたちに聞いたところ、
真っ黒とかの外観の他には、
「かしこい(頭が良い)」「ゴミ捨て場」「しゃべる」などがありました。
「かしこい」「ゴミ捨て場」は街中で見かけたり、
テレビなどでカラスの習性を紹介しているのを見たりしたのでしょうね。
では「しゃべる」というのは?九官鳥と勘違いしてる?
『鬼滅の刃』で隊員たちに命令を伝える「かすがいガラス」の影響ですね。
ちなみに「かすがい」についてですが、
受験コースの皆さんは「子はかすがい」ということわざを聞いたことがありませんか?
木材などを留めるコの字型のクギのことですね。
子どもは夫婦をつなぎとめている役割を果たしているというのです。
伝令役のカラスは親方様と隊員のつなぎ役を果たしていますね。
「今夜、鬼滅の刃をテレビで見るの?」とある生徒に聞いたら、
「DVD持ってるから見ない」と。
そしてやはりカラスのイメージは、
「黒い」「大きい」「しゃべる」でした・・・。