こんにちは。
明倫ゼミナール私立中学受験科です。
ユネスコ無形文化遺産として「風流踊(ふうりゅうおどり)」が提案されています。
実際に登録されるかどうかの審議は2022年になる見通しです。
風流踊というのは、提案書によると、
「華やかな,人目を惹く,という『風流』の精神を体現し,
衣装や持ちものに趣向をこらして,
歌や笛,太鼓,鉦(かね)などに合わせて踊る民俗芸能」
のことで、
「除災や死者供養,豊作祈願,雨乞いなど,
安穏な暮らしを願う人々の祈り,
祭礼や年中行事などの機会に地域の人々が世代を超えて参加する」
ものとしています。
愛知県では、
豊田市の「綾渡の夜念仏と盆踊り」が入っています。
岐阜県の徹夜踊りで有名な「郡上踊り」も入っています。
風流踊には、
疫病や天災が恨みを残した魂や荒ぶる神のしわざと信じられていた時代に、
魂や神の怒りを鎮める祭礼がもとになったものがあります。
医学の知識が乏しかった時代、
ましてや目に見えない細菌やウィルスの存在などわかるわけもなく、
人間世界のものでないものに襲われたと恐れたのです。
新型コロナウィルス感染症が世界で拡大している現在、
風流踊に願いを込めた人々の気持ちもわかりますね。
でも、昔は外出自粛どころか、
大勢集まって祈ったことで感染者を増やしてしまったかもしれませんね。