こんにちは。
明倫ゼミナール私立中学受験科です。
新型コロナウィルス感染症対策でたいへんな中、
東アジアにサバクトビバッタの大群が接近しているそうです。
ソマリアやケニアなどの東アフリカで大発生したサバクトビバッタが、
アフガニスタンやパキスタンでも群れが発見され、
インド、中国に迫っているようです。
一つの群れで一億匹程度もいて、
あっという間に何万人分にもあたる農作物を食い荒らすそうです。
ケニアでは過去70年で最悪の被害状況だそうです。
バッタは群れをつくると移動に適した「群生相」に変化します。
はねが長く胴体がスマートになるなど、
飛ぶのに適した体になって、
1日100㎞以上移動するそうです。
サバクトビバッタが日本までやって来る可能性は低いようですが、
日本の食料事情に影響を与えるかもしれません。
社会科でも学習しますが、
日本は中国から多くの野菜を輸入しています。
中国で農作物に大きな被害が出ると、
日本への輸出も減ってしまいます。
実は新型コロナウィルスでも影響はすでに出ているものがあります。
玉ねぎやにんにく、しょうがなどを中国から多く輸入していますが、
収穫されたままでの輸入でなく、
皮をむいた状態での輸入をたくさんしているのですね。
しかし、新型コロナウィルスの影響で工場に集まることが制限され、
作業が滞っているという報道がありました。
今年、日本は暖冬の影響で豊作のようなのですが、
皮をむく工程を日本で行うと人件費の関係で値段が高くなってしまいます。
それで困っている人たちもいるんですね。
「サプライチェーン」という言葉があります。
原料の段階から製品が消費者に届くまでのつながりを言います。
中国の被害が日本へのサプライチェーンに影響することが心配されています。
中学受験では、
ある現象がまわりまわって影響することを想像する力が必要な出題もありますよ。