こんにちは。
明倫ゼミナール私立中学受験科です。
南山中学校男子部の学校説明会に行きました。
南山学園講堂が、耐震工事中ということで、
今年は白鳥ホールで開催されました。
平成の間に南山男子部がどのように変化したのかという
興味深いお話がありました。
昭和63年では、在校生の理系と文系の割合は、2:3で文系選択が多かったのですが、
平成31年では、3:2と逆転していました。
ちなみに平成31年の南山大学への推薦枠は48ありますが、24名の進学です。
これも理系志願者や国公立大学志願者が増えたことからでしょう。
国公立大学合格者の数は、昭和63年では32名だったのが、
平成31年では60名になっていました。
平成の間に、大きく飛躍していたと言えます。
さて、入試問題に関して紹介します。
国語に関して。
読解問題としては、文章から考え・心情の要点をつかめるか、
そういう考え・心情になった理由を理解できるかを問います。
また、自分の考え・思いを相手に伝えられるかという点で記述問題を出題します。
記述問題が白紙の答案では、受験者平均に届かないので、合格は難しくなります。
中学生初期までが読者対象になっているような作品を選び、長めの文章で出題します。
漢字は教育漢字から出題しますが、意味がわかっていることが大切です。
「銭湯」のように漢字自体は難しくなくても、「セントウへ行く」と聞かれた時、
きちんと答えられるように、日常、目に触れる熟語に関心を持つことが必要です。
算数に関して。
以下のような観点から作問をしています。
①素早く正確に計算を行う力
②標準的な難易度の問題を正確に解答する力
③コンパスを用いて正しく作図を行う力
④文書をしっかり読み、正しく内容をとらえる力
⑤日常的な数理的現象に興味を持ち、考える力
⑥性質や公式に「なぜ?」という視点を持ち、考える力
今日の説明会の会場の大きさと人数の関係など、
日常から、数量に関することを考える習慣を持ってほしいです。
作図の問題は毎年出しますが、難しい問題ではありません。
しかし、堅い机の上でコンパスを使う練習がされていないと戸惑います。
算数ですが、読解力も必要です。
例えば、2行くらいで終わる設問を1ページ分の文章で出題しています。
1ページ分の文章を2行に要約する力が必要だということです。
理由を説明する出題がありますが、これは表現の良し悪しではなく、
どう考えたのかを評価の対象にしています。
理科について
身近なものを観察する習慣をつけてほしいと思います。
入試だけを考えれば、教科書の勉強で済むかもしれませんが、
理科的なことに興味を持って勉強することで、
単なる知識の丸暗記でない学力がつくと思います。
池の水を抜く人気番組がありますが、ただ見るだけでなく、
外来種について考えるなどで、生態系について習ったことが生きると思います。
時事問題を出題しているのも興味・関心を持ってほしいというメッセージです。
社会
世の中の動きに関心を持ち、なぜなのか?どうしたらよいのか?などを
考えることができるようになってほしいと思います。
そのためには、基礎知識を習得し、その知識を使って考える習慣が大切です。
入試問題自体は難しくなく、空欄補充のような問題はよくできていました。
しかし、資料から答えを導く問題や正誤を明らかにする問題など、
用語暗記だけでは対応できない問題は正答率が下がっています。
用語暗記で終わらず、歴史の大きな流れや地域のこと、現実社会などと
結びつけて考えることをしてください。
5月26日(日)は、6年生対象の体験授業があります。
「楽しかった!」で終わらずに、合格めざして勉強する原動力にしましょう!!