こんにちは。
明倫ゼミナール私立中学受験科です。
50年近く続けられてきた「減反政策」が、2018年度から廃止となりました。
戦後の食糧難を解決するために、政府は「食糧管理法」を制定して、
農家から米を高く買い取り、消費者に安い価格で売るようにしました。
このため、米の価格は安定し、農家は安心して米作りに専念でき、米の生産量は増えました。
しかし、日本人の生活が豊かになり、食の洋風化も進み、米の消費量は減り始めました。
国は、多くの米の在庫を抱えることになります。
そのため、農家に米の生産量を抑えてもらいました。
補助金を出して、米作りの面積を減らし(減反)たり、
他の作物をつくって(転作)もらったりしました。
1995年に「食糧管理法」が廃止され、自由に米を作っても良いことになったのですが、
多くの農家は、補助金を受け取り、減反に協力したままの状態でした。
特に小規模農家は、補助金収入は大事なものだったからです。
今回、この減反政策を廃止するのは、TPP(環太平洋経済連携協定)加盟など、
外国から安い農産物が入って来ることに備え、農家の国際競争力を高めたいということがあります。
補助金が無くすことで、農家が高収入を得られる作物に切り替えたり、
作付面積を大きくして収穫量を増やすことでコストを削減したり、
需要の見込める飼料作物を生産したりすることが考えられます。
飼料米の生産などには、国からの支援もあります。
しかし、農業就業者の高齢化により、前述のような切り換えができない農家も存在します。
やってみよう!
1 国が米の生産量を調節するために行ってきた政策を何と言うか答えなさい。
2 農業従事者の協同組合を表すものを次から選びなさい。
ア JA イ JT ウ JP エ JR オ JAL
3 2017年資料によると、中部地方のある県が、米の生産量日本一となっている。
その県で、米の生産の盛んな平野を答えなさい。
4 3の平野で盛んに生産されている米の品種を答えなさい。
5 かつて米の生産量を表した単位を次から選びなさい。
ア 米 イ 石 ウ 尺 エ 寸 オ 升
答え
1 減反政策
2 ア
3 越後平野
4 コシヒカリ
5 イ 一石(こく)は約150キログラム