こんにちは。
明倫ゼミナール私立中学受験科です。
ノーベル生理学・医学賞に、本庶佑(ほんじょたすく)京都大学特別教授が選ばれました。
本庶教授は、免疫を抑制する働きのある分子「PD-1」を発見し、
がん治療薬の「オプジーボ」の開発に貢献しました。
がんの治療は、がんに侵された部分を取り除く「手術」、
放射戦をあてて、がん細胞を死滅させたり、増えるのを防いだりする「放射線治療」、
がん細胞を死滅させる薬を投与する「化学療法」
がありました。
本庶教授の研究は、「免疫療法」という第4の治療法として30年程前には注目されていたそうです。
「免疫」というのは、体の中に入って来る細菌やウィルス、体内で発生するがん細胞などを攻撃するものです。
インフルエンザの予防接種も、この免疫のはたらきを利用したものです。
本庶教授が発見した「PD-1」は、前述のように「免疫のはたらきを抑えるもの」です。
「免疫のはたらきを強めるの間違いではないの?」と思いませんでしたか?
免疫細胞にあるPD-1が、免疫細胞のブレーキ役になっていたことを発見したのです。
開発された「オプジーボ」は、このPD-1の働きを抑え、
免疫の攻撃力を高めるものです。
免疫力を高めるために
エンジンの力を高めるのでなく、ブレーキを外すという方法を取ったと言えるでしょうか。