こんにちは。
明倫ゼミナール私立中学受験科です。
今日から、日本版司法取引が運用されます。
6年生は、裁判についても学習していますから、知っておくと良いかもしれません。
この制度は、他人の犯罪を供述(警察官・検察官に事実を述べる)すると、自分の罪を軽くしてもらえるというものです。
「取引」という言葉が使われているように、検察官や検察官が認めた警察官が、容疑者に起訴(裁判所の判断を求めること)の見送りや取り消し、軽い求刑などの「見返り」を提示し、それに容疑者が応じて、他人の犯罪に対する情報を明らかにすると取引成立となります。
殺人や傷害などには適用されず、贈収賄(利益を得るため、不正に金品を渡したり、もらったりすること)や脱税などの財政経済犯罪、オレオレ詐欺や薬物・銃器犯罪など、仲間がいるような刑事事件で運用されます。
逮捕した容疑者から、情報を聞き出して、犯罪グループごと、あるいは、中心人物を逮捕・起訴できるというわけです。
しかし、事件の全容解明が期待できるという意見ばかりではありません。
罪を逃れたいがために、ウソの供述をして、他人を陥れようとすることが考えられます。
また、罪が軽くなるという見返りよりも、後日の報復(しかえし)の方が恐ければ、役に立たないという意見も出ています。
司法取引という制度は、アメリカやイギリスにもあります。
アメリカやイギリスでは、自分の罪を認めることでも、罪が軽くなる場合がありますが、
日本の司法取引では、自分の罪を認めることでなく、他人の犯罪についての情報のみが対象になります。
「裁判員制度のような一般国民が裁判に参加する制度は日本独自のものである」という選択肢が〇か×かという問題を見たことがありませんか?
同様に、「司法制度という制度は・・・」という出題は今後ある??