こんにちは。
明倫ゼミナール私立中学受験科です。
来年5月1日に皇太子さまが天皇に即位され、元号も新しくなりますが、元号が変わることでの混乱を小さくするために、新元号の発表を来年4月に行うようです。
元号とは、特定の年代に名前をつけたもので、日本で最初につけられたものは「大化」です。
もともと元号は、中国の皇帝が、自分の権威を国民に示すために使っていました。
それを日本や朝鮮も取り入れたわけですが、現在まで元号を使っているのは日本だけになりました。
太平洋戦争後に、天皇制が廃止されてから、元号も廃止しようという意見が多くなりましたが、広く国民に浸透していたため、廃止されませんでした。
確かに、生年月日を聞かれた時に、「西暦何年何月何日」で答える人は、あまりいませんね。
新元号は、どんな言葉になるのでしょうか?
元号にはいくつかの特徴があります。
・ 国民の理想にふさわしい意味であること。
・ 漢字二字であること。
・ 書きやすいこと。
・ 読みやすいこと。
・ これまでの元号やおくり名(亡くなった天皇の名)に用いられていないこと。
・ 日常的に使用されている言葉でないこと。
以上は、政府が元号を決める時の基準です。
今までの元号の多くが、中国古典の文章をもとに、元号を決めているという特徴もあります。
「内平らかに外成る」(史記)・・・国内が穏やかであれば、外にも表れる。
「地平らかに天成る」(書経)・・・世の中が穏やかであれば、ものごとはうまく運ぶ。
「平成」は、この二つのことばからできたそうです。
今回も中国の古典から引用するのか、今回は日本の古典から引用するかという議論もありそうです。
また、書類の生年月日欄が、明治=M、大正=T、昭和=S、平成=Hで表されることから、ローマ字表記の頭文字が、M・T・S・Hとなる元号は避けるのではないかとも言われています。
元号を決めるということは、このようにたいへんなことなのですが、「平成」は、昭和天皇が崩御(天皇が亡くなったこと)した日に発表されました。
実は、10年くらい前から検討されていたそうです。
さて、来春の入試問題で、「あなたの願いを込めた新元号を考えて書きましょう」なんて出題はある!?