こんにちは。
明倫ゼミナール私立中学受験科です。
玄関の巨大しゃちほこ
12日(土)に、前期の社会見学ツアーを開催するのですが、下見に行った際に、『高浜市やきものの里かわら美術館』にも行って来ました。
島根県石見地方の「石州瓦」、淡路島の「淡路瓦」と並んで、日本三大瓦の一つ「三州瓦」のことが学べます。
(今回のツアーでは、時間の都合で行けないのですが)
三河地方で、盛んに焼かれていたのが「三州瓦」です。
現在は、西三河地方の高浜市や碧南市、半田市を中心に生産されています。
瓦の原料に適した粘土があったことと、矢作川、三河湾の水運を利用できたことが発展の理由です。
特に、生産地から都市に運べることが、江戸に販路を広げることになり、一大産地へと発展させたそうです。
(瓦は重く、運ぶのに難がありますから、古くは、瓦需要のある地で焼くことが普通で、産地というものはあまりなかったようです。)
さらに、明治後期には、瓦を焼くのに石炭を使うようになり、生産性がさらに向上したそうです。
石炭を使う前は、薪を使用していました。
燃料を石炭に変えれば、火力も増して、生産性が上がるだろうと思ってしまいますが、
そんな簡単なことではなかったようです。
薪用の窯では、うまく焼くことができずに、石炭用の窯の開発に苦労したようです。
開発されるまでに、ほとんどの職人が、石炭を使うことをあきらめたそうです。
そんな歴史を記したパネルがありました。
日本や中国・朝鮮半島などの古い瓦が多く展示されています。
中国西安の大慈恩寺の伽藍の一部を新築した時に、三州瓦が使われたそうです。
黄色の瓦に五本爪の竜が彫られています。
しかも明・清時代の建造物に使われていたもののようです。
中国では、5本爪の竜は皇帝を表していると聞いたことがあります。
皇帝一族以外の人は、竜を描かせる時に、爪の数を4本以下にしたそうです。
学芸員の方に尋ねましたが、「格式のある建物に使われたはず」とだけで、詳しくはわからないそうです。
中国皇帝ゆかりの建物?もしかして紫禁城?