こんにちは。
今回の時事問題対策は、「臓器移植」について扱います。
臓器移植法は、1997年にできて、「脳死」の状態で臓器の提供が認められるようになりました。
「脳死」というのは、まだ心臓が動いていても、脳の働きが止まり、回復することが見込めない状態のことを言います。
脳が働かない状態でも、しばらくは臓器が動いていますから、臓器移植の成功確率が上がるということです。
日本では、1999年に初めて脳死した人からの臓器提供がありました。
2010年には、臓器移植法が改正され、臓器提供に関する本人の意志表示がなくとも家族が認めれば、臓器提供ができるようになりました。
また、15歳未満の人が臓器提供することもできるようになりました。
臓器提供するかどうかは、本人の自由なので、その意思表示をする方法も整えられています。
「臓器提供意思表示カード」というカードに、脳死か心臓停止後に提供を希望するとか、心臓停止後のみ提供を希望するとか、臓器提供を希望しないとか、自分の意思をカードに示しておくものです。
インターネットで登録したり、健康保険証やマイナンバーカードなどに記載欄がある場合、そこに記載しておくなどの方法もあります。 (公社・日本臓器移植ネットワーク)
臓器移植についての考え方は、国や信仰による差もあるという指摘があります。
「この体は自分のもの」「この体は親が与えてくれたもの」と考えると、臓器移植に抵抗があるが、「この体は神が与えてくれたもの」「この体はこの世での単なる魂の入れ物」などと考えると、臓器移植への抵抗が少ないなどです。
自分の考えに合わせて、臓器提供をどうするかを示しておくことが、残された家族のためにも大切だということです。
愛知県の私立中学校でも、社会科で、臓器移植法関連の出題がありましたし、国語の漢字の書き取り問題で、「移植」が出題されたこともありますよ。
今回、「やってみよう!」はありませんが、臓器提供に関して、自分の希望とその理由を考えてみることは良いことかもしれません。