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愛知県の私立中学校や県外難関中学校の受験をお考えの小学生とそのご家庭をサポートする、明倫ゼミナール私立中学受験科です。
文化庁の「国語に関する世論調査」の結果が発表されました。
存続するか滅亡するかの重大な場面を表すことばは、「存亡の機」が正しく、「存亡の危機」は誤用である。
しかし、「存亡の危機」と答えた人の方が、83パーセント以上で、「もはや誤用と言えない状態」とも報道されています。
「存亡の機」と聞いて、三国志を好きな人は、諸葛孔明の「出師(すいし)の表に・・・」と思い浮かんだかもしれません。
「出師の表」は、亡くなった劉備の後を継いだ劉備の息子劉禅に、孔明が出陣前に書いた文書です。
その中に、疲弊した蜀を「危急存亡の秋(とき)」と表現しています。
「蜀が存続できるか滅ぶかの重大な時だ」という意味です。
「時」を「秋」と表現しているのは、「農作物の収穫時期であるくらい重要な時期」という意味のようです。
これを思い浮かべると、「存亡の機」が正しいということにも納得できます。
小学館「新選国語辞典」には、「存亡の秋(とき)」と出ています。