こんにちは。
愛知県の私立中学校や県外難関中学校の受験をお考えの小学生とそのご家庭をサポートする、明倫ゼミナール私立中学受験科です。
5月28日(日)は、明倫ゼミナール大学受験部が主催する高校生向けの講演がありました。
講師は、『鎌田の化学』で有名な、鎌田真彰先生です。
高校化学の話だけでなく、「勉強のしかた」「教科を好きになるには」など、学ぶ側の悩みに答える内容でした。
中学受験をめざす皆さんにも参考になる内容が多くありましたので、いくつかご紹介したいと思います。
『教科書は、もらったらすぐに読む』
その教科を嫌う人は、最初からブロックしてしまって手を出さない傾向にある。
わからないことばかりでもいいから、まずどんなことを学ぶか見ておく。
「わからない」も含めて「受け入れる」ことが第一歩。
『「わからない」を頭の中で飼う』
わからないことは、わからないままでいいから頭に入れておく。
とりあえず覚えておくと、学び直したとき、理解・納得できることがある。
これが本当の記憶になる。
『習慣にするためには、ほんの少しから』
「やらなければならない」ということを欲張ってすべてやろうとしてもやる気が起きない。
ほんの少しからスタートして、それをやり終えた後に「もう少しやっておこうかな」という気持ちになり、もう少しやることで習慣になる。
『読解力をつけるには思い浮かべる練習を』
最近の大学入試では問題文が長く、読解力を要する。(私立中入試もまったく同じですね!)
読解力のない人は、字面を目で追うだけで、何が書かれているかを思い浮かべることができないのではないか。
数行の文章を読んだ後、文章を見ずに、何が書いてあったと復唱することで、頭の中で書いてあったことを思い浮かべ、整理する練習になる。
『その教科の抵抗感をなくすには』
子どもの努力を認めた大人の一声は大きい。
鎌田先生は、小学校理科の気体を発生させる実験に興味を持ち、家にあるものを使っていろいろ実験したそうです。
たとえば、過酸化水素水(オキシドール)は家にあっても塩酸はないからと、酢やレモン汁をいろいろなものにかけたりして、色の変化などを記録したそうです。
夏休みの自由研究の宿題に提出するものがないので、しかたなしに、前述の実験?のメモ程度の記録を持っていったそうです。
怒られてもしかたないようなものを出したと思っていたのに、先生は「これを分類して整理してみるとよい」とアドバスしてくれたそうです。
そのことが、「データ収集」「共通項の発見」「仮説」「検証」という過程を踏む『科学』のおもしろさを理解するきっかけになったそうです。
以上は、鎌田先生の講演を聴きながら、「中学受験も同じだなあ」と感じたことをまとめました。
知識があると「おもしろいな」と思うことがありますね。
こんな話もされていました。
「水素を発生させる実験では、水素を水上置換で集めるのに『水素水』って?」
水素は水に溶けにくいから水上置換で集めるということを知ることで起こる疑問ですね。
まず、知識を「受け入れる」ということの大切さをよく話されていました。