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愛知県の私立中学校受験や県外難関中学校受験をお考えの小学生と、そのご家庭をサポートする明倫ゼミナール私立中学受験科です。
さて、6年生は、夏期講習の社会科で、「日本の世界遺産」について復習する頃ですね。
今年は、「ル・コルビュジエの建築作品‐近代建築運動への顕著な貢献‐」として、コルビュジエの建築作品を世界文化遺産に登録しました。
日本の「国立西洋美術館」は、その構成資産の一つです。
コルビュジエは、フランスを拠点にしていた建築家(スイスで生誕)で、フランス・スイス・ドイツ・ベルギー・アルゼンチン・インド・日本の建造物が登録対象になりました。
大陸をまたいだ登録は世界初だそうです。
外国と共同で登録されたのは日本では初めてのことです。
国立西洋美術館は、モネの「睡蓮」やロダンの「考える人」を展示している美術館です。
「考える人」は、石膏像なので何体かあるが、ロダンの作った石膏型で作られたもの(オリジナル)は、フランス政府が21体までとし、国立西洋博物館にあるのは、そのうちの1体です。
1959年に竣工した建造物で、世界遺産に登録された建造物としては、とても新しいものですね。
明治時代の財界人松方幸次郎が収集した美術品が、戦後、フランスの所有になりました。
その美術品の多くを、日仏友好の証にフランスから日本へ「松方コレクション」として贈られることになりました。
その美術品を展示するために造られたのが、国立西洋美術館で、フランスで活躍していたコルビュジエが設計を依頼されたということです。
活躍していたといっても、伝統的な建造物の多く残るヨーロッパでは、なかなか受け入れてもらえず、苦労した時期もあったそうです。
建物の屋根の形や大きさに価値を見出すフランス人にとって、屋根のないコルビュジエの建物は異端だったのですね。
コルビュジエの設計した屋根のない建物に、わざわざ屋根をつけ加えたという人もいたくらい。
でも、屋根をつけなかったのは、日光浴をして健康を保てるようにという意図もあったそうです。
国立西洋美術館においては、うずまき貝のような構造になっていて、外側に増築できるようになっているとか、人が立ち止まって集まっても居心地がよいようにと、わざと館内に柱を配置しているとか、いろんな角度から展示物を見ることができるようにスロープが造られているとか、様々な工夫がされているそうです。
展示物だけでなく、美術館自体を見てみたいですね。
さて、日本の世界遺産は、国立西洋美術館で、ちょうど20件になりました。
正式名称でなくて構いませんが、全部言えますか?